旅行記　石和祭り

　そしてなんだかんだで、最後の魚鱗の陣の登場となった。
今回の一番のメインイベントであろう両軍大突撃である。
やる気満々の中条隊は目をギラつかせながら突撃の命令をだす。

「とつげき～～～～～～～～～～～～～～～！！！」

　全軍突撃の時がきた！
とりあえず一発目なので遠慮がちに武田軍の先方とやりあう。
でも武田軍はあまりやる気がないようで、まるでお遊びのような戦になっていた。
そうこうしているうちに一度目の

「ひけ～～～～～～～～～～！！！」

の合図が聞こえてきた。
かなり中途半端な位置から呼び戻される。
そして、今度は完全に戻るまえに突撃の命令が･･･。
また中途半端な位置から突撃することになる。
でも、もう武田軍はやる気がないので一気に信玄の首をとることにした！

「狙うは信玄の首ひとぉーーーーーつ！！」

なあんて叫んでみたりして突撃した。
とりあえず雑魚どもを掻き分け一路信玄へ！
すっかり雑兵の間をぬけるとずら～りと武田方の諸将がイスにすわっていやがった。
いや～な威圧感を感じたそれがし。
すっかりそこから躊躇してしまった。
そんなこんなでもたついているうちに2度目のひけの合図が、でもあきらめきれずトロトロといい加減な退却をみせるそれがし。そして3度めの突撃の命が！
「うりゃ～～～～～」
へっぽこな声をだしながら雑兵の間をすりぬける。んですっかり雑兵の間を抜けて信玄を見ると･･･。

「はうあ！！信玄が味方に囲まれている！」

それがしと同じような考えをもった頼もしい味方達にすっかり信玄はめったざしになっていた。
それがしも「こうなったらわしもやっちまえ！」ってんで、一路信玄をめざす！
このとき、ふと右前にトト殿を発見！目標は同じと信玄へつっぱしる！

でトト殿がまず信玄をぷすっとブッさす。

それがしはそれに続き、シュパッと信玄を斬りつけた！

こんとき信玄の隣にいた係りのおっさんが嫌そうな目で見ていたが、ここまで来て引き下がれるかってんでとりあえず斬ってみました。

「やった！信玄を斬った！」

斬った瞬間はまじ爽快でなんとも満足でした。
（でも当の信玄はニコニコと嬉しそうに斬られていた。うぬう、つわものじゃ。）
んで、ここらあたりで引けの合図がでていた。
すっかり後ろを振り返るとだれもおらず慌てて味方と合流それがしだった･･･。

　その後、アナウンスでは武田軍が勝利したとか言っていたが、
それがしは、
「こんくそーー！！うそだーー！！わしは信玄斬ったー！！！」
などと、のたまわり騒いでいた。
結局「うちらは勝った･･･。」と勝手に解釈することで落ち着き、さらに勝手に勝どきをあげていた。

まあ、そんなこんなで大仕事をやりとげ、我らは誇らしげに退場するのであった。